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隣の砂漠

朦朧としている。

澄んだ空の下に濃淡をつけてくっきりと見えるはずの山々が
茫漠と霞んだ波となって春の夕暮れのように、
いくら小春日和とはいえ。

霧の白さとはまた異なる、
なにより乾燥しているのだから霧がかかるはずはない、
この太陽も鈍らせるうっそりとした黄色い靄は、

黄砂‥‥?
まさかと思ったものの、ニュースで確認して驚きました。
隣国はやはりすぐ隣にあるものなのです。
# by otenki-nekoya | 2010-11-12 20:00 |

秋の祭

十一月の祝日は空が青いので散歩に出ました。

気がついたのは、国道沿いの途中からです。
道に面して高さ一間くらいのところに、
紫と白の紙を重ねて切った紙垂(しで)と、
短く切った榊の枝を等間隔に下げた注連縄が、
普通の民家に、美容院に、地方新聞の支局にまで、
一軒一軒どこかにひっかけて延々と連なっているのです。

何かの神事ではあるのでしょうが、祝日とは関係なさそうです。
と、見ると注連縄を山積みした猫車を押す
休日の町内会のお父さん達といった風情の三人組が
張った縄を指差しながら先を歩いてゆきます。

十一月の祝日の海は水色で空に似ています。
ぎらりと光る群青色の夏の海とはまるっきり別の水のようです。

海に面した小さな家家にも注連縄がずっと架けられています。
しかも、国道から海の間が昔の中心街だったので、
格子状の路地や通り、全ての面に注連縄が張り巡らされています。
なんだか判りませんが、とにかく海に面した小さな町が
まるごと一つ、注連縄できっちりと碁盤目に囲われているのです。

国道から北側には注連縄は張られていません。
そういえば、南側には八幡宮がありました。
昔、町が栄えていた頃の風格を持つ神社の力が、
秋のある祭りの日、
この細かく張り巡らされた注連縄の中に満ちるのでしょうか。
# by otenki-nekoya | 2010-11-04 12:31 | 散歩
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日記


by otenki-nekoya
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