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水際の攻防

豪雨の晩、川縁の自動車の水没を逃れるために、
翌朝の朝食セットと洗面道具をつかんだ連れは
仕事場に向かおうと道路に乗り入れると

‥‥車がさぶさぶと水に浸かっていったそうです。
見通しの利かない中、行く手を見ると
動けなくなった自動車がいるようです。

雨合羽の市職員が指示に駆け寄って来たそうです。
「町の中の道は冠水しています、
川沿いを走って下さい!」
あの濁流の際を?
「まだ決壊していません」
確かに、川の堤はこのあたりでは一番高い道です。
渦巻く水面すれすれを走り、市街地を抜けたそうです。

川の氾濫はかろうじてまぬがれたと思っていましたが、
後で聞くと排水が追いつかず浸水した地域がけっこうあり、
暗闇の豪雨の中、大冒険を敢行した御老人などもいたようです。
夜十時に外から町に戻って来たら、既に国道は冠水していたという証言も。
広報車が絶叫していた時点で、町は陸の孤島になっていたのでした。

それでも、あやういところで雨が止んで今回はしのげましたが
「干潮だったんだって」
え?
「一番水位が高かった時、たまたま干潮だったって」
あ!そうだ。
今回ここに代わり大浸水にあった町は、不運にも満潮が重なった。

上空の気象のせめぎあいだけではない、
地形や排水設備や潮のタイミングなど、
様々な条件が関わるから、行政の判断に頼るのは難しい。
あの市役所青年決死の絶叫アナウンスも、
ニュースによれば「避難指示」にはあたらないそうです。
by otenki-nekoya | 2012-06-23 20:37 |
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日記


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