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天窓の月

雨の強い土地に雨の多い夏と秋だったので

明かり取りの天窓からたびたび雨が漏って、

頻繁に天井でぽた、ぽた、と音がします。

何度直してもらってもしばらくするとまた音がします。

継ぎ目のある、ちょっと凝ったデザインの屋根は

どれほど工夫を重ねても太刀打ちできない気候なのです。

なにしろ真横からも下からも雨が降るのです。


もうあきらめて、いずれ天窓はつぶしましょうと言う事になりました。

日中部屋が暗くなるので電灯を増やして。



夜、灯を消した部屋で天窓を見上げます。

擦り硝子なので素通しでは見えませんが、

満月がさしているのがわかります。

硝子の上の屋根の一画がぼうっと白く光っています。


目が慣れてくるにつれてますます明るくなります。

壁に窓のない部屋の中に月光がふりそそぎます。

フローリングに白い光が反射しています。


閏九月、立冬の満月です。



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by otenki-nekoya | 2014-11-07 23:25 |

月がとっても青くない

 月がとってもあおいから〜♪

「月は青くないよ」
古典的昭和歌謡を聞いて、連れが不思議そうに言います。
TV画面の周囲の青い枠には、台風情報の字幕が流れ続けています。

そうですね。天高くある月は白い。
「あとはだいたい、黄色とか。赤い時もある」
地面に近かったり、空気の層に濁りがあると赤い月になります。
「青い月ってないよね」
そうですね。青いのは、月そのものではありません。


レッドカード・イエロードをありったけ横に並べたような
大雨、洪水、強風、波浪、雷、竜巻の警報・注意報に、
高潮のカードが加わりました。
「高潮まで‥‥」
よりによって明日が満月ですから。
「大潮なんだ」
それも特別に地球に近い。
「あ。スーパームーン!」


そして歩みの遅い嵐がようやく過ぎました。
通常、台風一過は晴れ渡るのですが、雲は残ったままです。
それでも夜になると風雨に洗い流された空に切れ間が出来ました。
さあ、ごらんください。

「うわあ、まぶしい!」
反射物とは思えない、白色光の照明灯を直に見るような月。
じわじわと真円に近づくにつれ威力を増していきます。
「大きいかどうかはわからないけど、いつもよりずっと明るい!」
照らし出される瓦や樹々もくっきりと浮き上がって見えます。
「たしかにこれは、スーパーだー」
いいえ。今宵の月は『エクストラ・スーパー』。
‥‥必殺技か。


ところで、聞き慣れているので聞き流していますが、
いつも地元で流れている曲の歌詞を御存知ですか。

 あーおい、つき、よの、はーまべえ、にはー♪

「えー、あれも青い月なの?」
そうではありません。
 
 青い月夜の浜辺には

「青い月夜」
これならどうですか。
「青い月夜、なら良いよ」
そうでしょう。
「月は青くないけど、月夜は青いよね」


ここまで打ち込んで、このパソコンの背景に気付きました。
旧いけれどモニタが大きいので、たまに連れも使っています。
気に入ったポストカードを何年も前に取り込んだもので、
夕暮れの空と湖面に城のシルエット。
一面の青い世界の上に、大きな白い十日の月。

 月は青くない。月夜は青い。

これだったのか。
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by otenki-nekoya | 2014-08-11 21:33 |

汐だまりの名月

朝晩涼気が感じられるようになったとはいえ
空気が澄んだぶん日射しはやはり激烈で
いまだに日中外を歩くのは真剣勝負です。

この二ヶ月というものすぐ近くの海でさえ
昼は暑く夜は暗くうろうろ歩く事はできませんでした。


この月の下なら。

まださほど高くはない満月は金色で、
商店街を横切って街灯がなくなると
くっきりと自分の影が地面に落ちます。

まださほど高くはない満月は海には映りませんが、
遠くの嵐から寄せる少し高い波が明るく見えます。

波がこれだけ明るいのなら、
波打ち際まで行ったら月が映っているかもしれません。

月明かりだけの浜辺に降りるのは足下が少し心配ですが、
大潮の海は思ったより近くにありました。
柔らかな砂から大きな砂利になるあたりが真っ黒に見えます。

潮が引きはじめたばかりで、砂利が濡れているのでしょう。
思い切って踏み込むとやはり砂利はまだ海水を含んでいます。

月の方に身体を向けると、
波頭ばかりか立ち上がる波裏まで金色に輝いて

金色の波の打ち寄せた浜は、真っ黒に見えた濡れた砂利が
月の光を受けて銀の粒を敷き詰めたように彼方まで広がっています。

潮が引いたばかりの砂利のところどころは窪んで海水が溜まり、
僅かなあいだ、潮溜まりのようになっているのですが、
その一つ一つの小さな海水の池を覗くと

一つ一つに小さな金色の満月が映っています。

初めて見ました。

暑くなく。寒くなく。
雲一つない絶好の月見日和、
今宵の名月を見上げる人はさぞ多い事でしょう。

金色の中秋の名月にむかって歩きます。

傍らに打ち寄せ続ける金の波、
行く手は果てしなく銀を敷き詰め、
足下にいくつも小さな金の月が水の中に落ちていて、

燦然と。絢爛と。
これほどの月見はなかなかありますまい。
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by otenki-nekoya | 2013-09-19 22:01 | 散歩

シンデレラ

革靴って、はかずにしまってあっても
靴底が劣化して突然割れたりする事がありますね。

ぴかぴかの革靴をはいて
忘年会に出かけようとする連れに
なにげなく、そんな声をかけました。

その夜、ドラマ『悪夢ちゃん』を見ていると、
悪夢ちゃんが見た夢の中で、
王子と姫が船上でダンスを踊り、
頭上に輝くオリオン座を斜めに明るい流星が通ります。

やがてガラスの靴のかかとが折れ、
シンデレラは貧しい姿に戻ります。

ドラマでは夢の中の星座と流星から
現実の船を特定する、という展開でした。


私もちょうどあんな流星を見ました。

忘年会から連れが戻りました。
「踊ったら、靴のかかとがとれたー」

‥‥よ、予知夢?
あくむちゃん、すごい。
私の予言も。

というか、踊ったんですか。
「万歩計つけて、一曲の中でどれだけ足踏みできるか競う」
それは踊りとは言いませんが。
「かなりの勢いで踏み鳴らしたから、かかとがとれた」
というより、飲酒のうえでその競技は危険ではありませんか。
「‥‥本当だ。来年は止めるよう言っとこう」

「みんな、まだまだ次行こう、と盛り上がっていたけど、
帰ってきちゃった。靴もかたっぽ歩きにくいし」

きっといまごろ、あだながついていますね。
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by otenki-nekoya | 2012-12-15 23:33 | TV

そらのキャンドル

新月の夜にあたったので
いつ空を眺めてもよい今年の双子座流星群。
毛布をかぶってベランダに立ちます。

なにかのはずみで台座からはずれた、といったようすで
小さな星がときどきころがって光ります。

いちばんうつくしかったのは
絢爛たる勇者オリオンを
見事袈裟懸けに斬っていった流星。

先日この下に灯っていたキャンドルライトのひとつが
きまぐれで天をはしったような眩い金色。
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by otenki-nekoya | 2012-12-13 23:56 |

あらしのあとの名月

雨風が洗い浄めて大気は澄み切っています。
塵があるほうが夕陽は赤く染まるのですが、
塵ひとつないので陽はそのまま光って落ちて、
地平線の上が金色の帯になります。

今年は無理だと思っていたけれど間に合いました。
嵐の去った東の空に、
まんまるい金色の月が。

今、風の中で滅茶苦茶になっている
東の皆さんには申し訳ありませんが、

これ以上望むべくもない程完璧な
中秋の名月です。
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by otenki-nekoya | 2012-09-30 22:40 |

天の川の見えない八月

この夏の天候は出だしから調子がおかしくて、
梅雨明け十日は例年かんかん照りになるものを
なんとなく雨が降り止みませんでした。

梅雨が開けたのに天の川が見えない、
と、言うと、連れが驚いた様でした。
「えっ、あまのがわって、タナバタでなくても見えるの?」

‥‥。
七夕が雨にならないように皆が祈るのは
織姫・彦星・天の川が年に一度、
七夕の夜にしか見えないからなのですか。

‥‥ではありませんね。
天の川の事なんて普段は考えた事もないから、
天の川はあなたの世界に普段は存在していない。
天の川という言葉を聞いた瞬間にだけ、
天の川はあなたの世界に現れる。
だから天の川の存在するのは七夕の時だけ。


天の川なんて、一年中見えますよ。
夏の天の川は一番幅が広くて目立つのです。
星なんて、そう簡単に動くものではありません。
「金星はなんだかいつも動いてるよ」
だから惑星と呼ぶでしょう。
うろうろ惑う星。
「ああ、そうか、惑星以外の星はぜんぶ太陽だね」
そうです、ほとんどの星は太陽系外の太陽
‥‥ややこしいので恒星と呼んで下さい。

充分星が見える環境に住んでいても、
マーズの六月の日記にあるように、
あれが天の川だ、と知っていて見る人は
やはり本当に少ないようです。


八月初旬の花火の終わり、
天の川の事を思い出したときには
もう雨が降り始めていました。
天の川の中を打ち上がっていたはずなのに、
花火しか見ていなかった。
あそこに白く幅広い柱のように
立ち上がっているはず。

八月の天候は本当に不安定でした。
「あまのがわ、見たよ!」
連れが嬉しそうに言います。
「三日月より細い月があって空を見たら」
確かに、月が明るいと天の川は見えにくい。
「白いものが伸びていた。あれが星の集まりとは判らないね」
急いでベランダに出ましたが、空はまたも雲に覆われました。

旧暦の七夕も過ぎたのに、
毎晩目の前に立ち上がるはずの天の川は
いまだ見る事がかないません。
台風は遠いはずなのに、
今日はいきなり台風並みの暴風雨に巻き込まれました。

前言は撤回します。
天の川は、一年中見えるものではありません。
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by otenki-nekoya | 2012-08-28 20:25 |

金星がとおる

遠い台風の雨が朝のうちに抜けて、
遮るもの一つない絶好の観測日和となりました。
減光フィルターをかざしてじっと空を見上げていると
遠い台風の海鳴りが聞こえます。

ほとんど視力検査に近い天体観測でした。
朝、金星が太陽にぽつりと入り込み、
昼休み、金星が抜けて影一つない太陽に戻るのを
近視の入ってない方の目で見届けて大満足の連れが、
「おかしなもんでね、晴れろ晴れろと思ってたのに
見終わったら、もういいから降ってくれ、と思う」
と言います。

おかしくはないです。
田畑の作物、山の樹々、川の魚達はみなそう思っています。
小さな惑星一つ通り過ぎたくらいではこの日射しは遮れない。

みなさんのお望み通り、明日から雨の季節がはじまります。
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by otenki-nekoya | 2012-06-06 21:12 |

太陽を探せ

東の地平近くは青いのに、
上に行く程雲はむくむく厚くなっています。

日蝕観測用のシートタイプの減光フィルターをかざしてみても、
雲の縁が少し明るい場所が確認できるだけです。

玄関先で曇天を睨む私の背に、
近所の女性が声をかけます。
「どう?見えそう?」
うーん。これはなかなか。
「まあ頑張れば、ひょっと見えるかもよ」
激励して彼女は出勤してゆきます。

あの雲のむらのところにかかれば少し見えるかも。
部屋に入り、ごそごそ準備をし、また出てみます。

ああ、雲越しに三日月型の太陽が
すっすっと水の中を進むように。

私に気付いた小学生が空を見上げ、
「あっ、すごいすごい!」
と、歓声を上げます。
君達は早く校庭へ行かないと、決定的瞬間を見過ごすよ。

「全然見えない時と、肉眼で見える時と、
フィルター通したら見える時が混じってる」
目に良くないなあ、と連れは顔の上で
フィルターをぱたぱたかざしたり外したりします。

太陽も人間も出たり入ったりを繰り返し、
予想時刻になったのでじっくり構えます。
向かい風が強く、舟の舳先で島を探すようです。
「なんだかあたりが薄暗くなってない?」
そうですね。雲の影ではない、
光量が下がった感じです。

フィルター越しに、細い輪の上が見え始め、
徐々に全体像を現わします。
「これは完璧じゃない?完全なリングになってるよ!」
見ました。金環蝕です。

完全な輪はやがて下から切れてゆきます。

午後から雨になりました。

私は2012年の金環日蝕を観たのです。
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by otenki-nekoya | 2012-05-22 21:05 |

超朧月

ごらんください、目の前に大きな月が。

「夕方見たときはまだ少し欠けてたけど」
もうだいぶ丸くなってきました。

うっすらとかかる靄を輝かせて
顔の真っ正面からこちらに向かって来るような、

さすがに近い。
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by otenki-nekoya | 2012-05-05 22:40 |
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日記


by otenki-nekoya
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