narcia

nekoya2010.exblog.jp ブログトップ

タグ:ミステリ ( 16 ) タグの人気記事

電話ぼっくす

映画の予告カットを見た連れが、「持っている?」と尋ねるので、

『ソロモンの偽証』(宮部みゆき/新潮文庫)の第一巻を渡しました。


「昔の中学生だー。携帯持ってない」

読みはじめた連れは、安心したように言います。


「電話ボックスって、どんなものか思い出すのに時間がかかったよ。

そういえばあったねえ」


透明な壁に囲まれて

扉は内に引き込まれ

夜には電燈が点いて

そもそも名前が不思議です。


思い浮かばない人も多くなった事でしょう。

冒頭の場面です。

丁寧に読むのは良い事ですね。


全六巻ですが。



[PR]
by otenki-nekoya | 2015-03-01 21:56 |

ハコモノ

「市役所の人は大変だ」

地域イベントの手伝いに行っていた連れが言います。

何十年も続く恒例イベントに、選挙が重なってしまいましたからね。

準備が忙しいうえに、公共施設のいくつかは投票所になってしまって

代替施設を用意するのも難題だったでしょう。


「普段の日曜休日もほとんどないらしいよ」

そういえばこのあたりは天候が不安定な春夏よりも、

天候の安定した晩秋から真冬のイベントが多いです。


「正月は恒例の寒中水泳大会だから、毎年正月もないんだって」


‥‥そんな恒例ありましたっけ。

頑張れ地方公務員。業務内容は違いますが、

『腕貫探偵、残業中』(著/西澤保彦 実業之日本社)の

タイトルが思い浮かんでしまいます。




投票所になっている公共施設に行くと、

こちらの一挙手一投足に集中砲火的な視線が。

訪れる人が少なくて、皆さん待ちかねているのです。


全員の「ありがとうございましたー」の声に送られると、

新たに来た子供連れの女性に一斉に「いらっしゃいませー」

‥‥さすがにそれはないけれど、

集中砲火的な視線に若い母親がたじろいで私に尋ねます。


「ここ、○○○じゃないんですか?」

普段はそうなんです。

でも今日は投票所になっていて、利用できないみたいですよ。


この地区の外から、しかも初めて訪れたのでしょう。

小さな男の子がお母さんの手にぶら下がってくねくねします。

せっかく来たのに残念だったね、たのしみにしてたのかな。


[PR]
by otenki-nekoya | 2014-12-14 22:13 | 散歩

あの座敷で

三月から四月になる頃
覚め際に夢を見ました。

 私は薄い紙を手にしている。
 十センチ四方程の赤い背景の中に白い卵型の女の顔がみっつある。
 正面を向いた女は目を閉じ、重ねた両手の上にあごをのせている。
 一人は薄く口を開け、一人は口を閉じ、違う方を向いている。
 もとの絵からこの三人の顔の部分だけを切り抜いたのだろう。
 他の人物の腕や衣類らしき部分も混じっている。
 階段に緋毛氈を敷いて数人の女性を配置した日本画であるらしい。

 女の顔の細い描線と緑がかった白い顔料から日本画だと思ったのだ。
 鮮やかな赤と白い楕円の対比は、マティスの画のようにモダンでもある。
 紙片を裏返すと、小さな活字がぎっしりと印字されている。
 新聞の切り抜きなのだ。

 全体図を見たいと思い、顔を上げる。
 向かいに坐った友人が、目を伏せる。
 さっきまで、絵に見入る私を見ていたというのに。
 私が言葉を発する前に、友人はことさらなにげない事のように言った。
 「君は見なくて良い」

 そのとき、さっきまで座敷にだらしなく寝そべっていた男が
 まっすぐ起き上がってじっとこちらを見ているのに気付いた。
 私ではない。腕を袂で組んでうつむいた友人の後頭部を見ている。

 そしてまるで幼い児のように強く口を引き結び
 大きな瞳から涙が零れるのを耐えるような表情で

 ──見ている。
 友人の記憶の中にある、私の知らないこの画の全体像を。


 私は、目が覚めかけている事に気付いた。
 私はこの座敷を離れて、「私」ではない私に戻らなければならない。

緋毛氈だと思ったあの赤い背景は本当は。

目覚めた私は思います。

久しぶりだったなあ。
私が「私」になったのも、あの友人達に、あの座敷で会ったのも。

日本画は、TVで見かけた、
何十色ものパステルのようにガラス管に詰めた
携帯用の岩絵の具に心惹かれたせいでしょう。

懐かしい三人組が出て来たのは、昔皆で書いた長い長い文章を
最近になっても楽しんでくれている人が居る事を知ったため。

あの当時鮮烈なデビューを果たし、
皆が読んだミステリ作家の訃報が
三月の終わりにネット上を流れ、
翌日の新聞に載りました。

悼んでいたのです。
あのあさ、あの座敷で。
新聞紙をハサミできりぬいて。
私達は皆で悼んでいたのです。
[PR]
by otenki-nekoya | 2013-04-18 22:35 |

私を知らない競争者

決して我が愛読書を恥じた訳ではありません。

ただ、この町には私が姿を知らない幾人かのライバルが居ます。
町に一軒の書店に割り当てられる数量の少ない新刊書籍、
例えば角川文庫の山田風太郎復刊や有栖川有栖のノベルス。

山風は私のほうが持っていない分だけ手を出すので
たまにしか争奪戦にはなりませんが、
先月出た『闇市日記』は狙っていたのに負けました。

有栖川有栖のノベルスは特に、
毎回先を越されて買われてしまいます。
稀覯本でもあるまいし、中心市街地の書店ならば
問題なくいつでも手に入るものですが、
その感覚が抜けないせいで、
地方での勝負の気合いが足りていないのかもしれません。


 そんな町で。
人目に触れる可能性のある場所にうかつな履歴を残したら。
それを姿も知れぬ競争者に見られたとしたら。

 ある夜、町の居酒屋で隣合った見知らぬ人物から
「失礼ですが」と声をかけられるかもしれない。

「謎解きがお好きなのではありませんか?」
 いけない。答えてはいけない。

「先日、私は実に不思議な体験をしましてねえ」
 いけない。耳を傾けてはいけない──


 無意味な妄想は、退屈そうな声に遮られた。
「ノベルスは毎回先を越されている、と言ったよな」
 そうだ。私はこの町では一度も現物を見た事がない。
「最初から一冊も入っていないんじゃないのか」
 失敬な。いくらノベルス割当量が少ない地方店とはいえ。
私は反論を試みる。
「いくらなんでもそれはないやろ。
現に、新刊単行本は毎回山積みや」
 山積みは誇張である。
「文庫は」
「大概売れ残っとる。お互いほとんどが既読やからな。
文庫版あとがきだけ読んで棚に戻すわ」
 棚のなかでじりじりと背表紙の列が長くなっていくのは、
新規読者が現れていないという証拠で、淋しくもある。
「だったら」

「ノベルスを買ってる奴は、そんな呑気な競争相手が居る事に
気がついていないんじゃないのか?」

 おそらくそうなのだろう。
私が一方的にライバル視しているだけなのだ。
「そいつはお前と違って新刊をずっと心待ちにして
こまめに書店に通っているんだ。
いじらしいじゃないか、譲ってやればいいだろう」
「せや──な」
 曖昧な相槌を打ちながら隣を見ると、
相手の顔にかすかな安堵の表情が浮かんだように見えた。

「おまえかっ!」

──そんなわけはありません。
[PR]
by otenki-nekoya | 2012-08-18 21:47 |

リレキ詐称

田舎の人口が最も増える盆休み、
常になく賑わう店舗内に紛れ込みます。

町に一軒だけの郊外型大規模電気店と、
町に一軒ずつの携帯電話会社各支店。
店員が客の対応に追われている隙に──

悪事を働く訳ではありません。
そういえば、『カラスの親指』(講談社文庫 著/道尾秀介)の
映画化、予告を見る限りでは原作に忠実な作りのようですが、
しかしあんなに目に立つ外見の主人公では成立しない話なのでは。

──目立たないようにタブレット端末を手に取ります。
落雷でネット回線がダウンした時、
ふとタブレットを所有してみるのはどうだろうと思って。

電車通勤者は少ないけれど屋外作業従事者が多い地域です。
しかも園芸農業等はデータが命。
掘り起こせば良い市場になるのではないでしょうか。

しかしながら町内でiPadを取り扱う店舗はなく、
某携帯一社はデモ機がバッテリ切れで動かず。
このあたりではあまり需要がないようです。

店員さんが説明に飛んでこない程度に操作します。
あまぞんのサイトでも開いて作家名で検索、
誰にしよう、アリスでも打ち込んでみようか、
タッチパネルで‥‥H・I・G・A・S・I・N‥‥

日和った。
日和りましたでコイツ。

カンニンな。
ほんまにセンセ、カンニンやで。
うちかて見栄ちうものがあんねん。

町に一軒の店舗というのは、
私が今後も頻繁に出入りする可能性があり、
私の個人情報も保持している訳で、
私が気付かなくても店員さんやお客さんが
私に気付く可能性もあるので、

残される履歴もなるべくあたりさわりなく。

小さな町というのはほとんどの店舗が
徒歩数分圏内にまとまっていて便利ではありますが、
小さな町というのはこういうところが不自由です。
[PR]
by otenki-nekoya | 2012-08-17 21:42 |

いちばんひかる

ちいさいころ、「いっとうしょう」に金色の短冊型の紙が貼られ、
「にとうしょう」に銀色の紙が貼られるのが納得いきませんでした。

黄色く光る金色より、赤く光る銅色より、
白く光る銀色のほうが純粋できれいなのに。

いまや長寿シリーズとなったTVドラマの
初期シリーズを再放送で見ました。
いまや国民的名探偵となった警部殿が、
英国では結婚指輪は金が普通ですが
日本では結婚指輪はプラチナが主流、
日本で金の結婚指輪と言うのは大変珍しいですねえ、
というネタで犯人の目星をつけます。

確かに、日本で指輪といえば銀色です。
「ロード・オブ・ザ・リング」のリングは金色です。
極楽浄土を模した世界は絢爛たる金色で、
大陸の都市では金製品ショップが軒を連ねますが、
江戸っ子の持ち物はやっぱり銀細工でなきゃいけねえ。

競技選手達が目標を尋ねられると、
「いちばんきれいな色です」
「いちばん光っているのを」
と答えます。

この婉曲表現が長い間気になっていたのですが、
前回五輪の某公共放送テーマ曲が
この疑問をそのまま歌詞にしていて、
競技を盛り上げる曲ではないけれど共感を呼ぶ歌だ、
さすがはみすちる、と感心しました。

今回五輪が始まり、ニュースを見ていた連れが
「あれ?このメダル何だったっけ」と聞きます。
銀ですよ。
「銅に見えるなあ」
ああ、壁の赤い色が映っているんです。
「ほんとだ。向きを変えたら色が変わった」

数日後、はじめて日本選手が決勝戦に勝ち
メダルを掲げてみせました。
「わあ、ほんとに一番光っている!」
ほんとうだ。
これまで、金メダルが他のメダルと比べて特別に
きれいだと思った事はありませんでしたが、
一番きれいで、
一番光っている。

「‥‥大きいね」
倫敦大会のメダルは本当に大きくて重いそうです。
色もきれいに見えるのは大きいからか、作りのせいか、
本物を見た事がないからわからないけれど、

‥‥。
どうして綺麗に見えるのか、わかりました。
この四年の間に私達の価値観が大きく変わった
‥‥せいではなくて。
見慣れたのですっかり忘れていたけれど実は、
TVが地デジになって画質が良くなったのです。

私は知らなかったけれど、競技者達はみんな知っていた。
ずっと昔から、本物の金メダルは光っていたのです。
[PR]
by otenki-nekoya | 2012-08-08 22:09 | TV

つかわせる

辺境に放たれしただ一本の『御矢』は私が賜った。

ぴ。
伝えよPOS、此の地にも一人の僕在りし事
(主に新訳待ち)。

町に一軒の書店恒例の
大手出版社新刊文庫争奪戦、
棚の展開の仕方から推察するに
森見氏の季節感たっぷりの文庫は四冊売れてあと二冊、
柳氏のシリーズ二作目は一作目と並べて
お薦め本棚にも山積みなので心配ない、
山風復刊は既に買われていますが、
今回は持っている本なので問題ありません。
岡本綺堂の『三浦老人昔話』(中公文庫)が復刊、
『半七』はミステリで『青蛙』はホラー、
『三浦老人』は江戸の世話物といいますか。

箱に山盛りの夏休みのおまけの包みを
各社分何度もひかされます。

最初から地方で手に入らない本は通販しますし、
電子書籍もそろそろ本腰を入れて来たようで、
書店の形態も変わっていくのでしょう。

それでも採算が取れないから、と、
町に一軒の書店が撤退してしまったら、
この小さな町での私の唯一の社会的娯楽
「立ち読み」が楽しめなくなってしまいます。
それだけは阻止せねばならない。

衣類も家電もとりたてて新たに欲しいものはありません。
けれど、地の果てにても消費者あり、と叫ぶため
あちこち読みかけのまま自室に積まれた本を思いつつ
今日も本屋で本を買うのです。
[PR]
by otenki-nekoya | 2012-06-30 21:41 |

はしたなき

文体が伝染りそうになるのをおさえるのに一苦労です。
前置きが長くなりました。
帝、吹奏楽部、『黒死館』、平行世界──

初めて読みました、古野まほろ(ただし新訳)。
もれ聞く噂の数々に、臆した訳ではありません。

物理的に、同じ時空に存在し得なかったためです。
人口の年齢構成比率によって、町に一軒の書店での
ノベルス専有面積は極めて低く、
入荷新刊単行本は売れ筋、再入荷はベストセラーのみ、
という環境ではなかなか相見える事かなわず。

しかし大手出版社の新刊文庫なら、一度は棚に並びます。
この期を逃したら御縁はなかったものと。

十月の連休明けの週。
ありました。
『天帝』シリーズ第一作目が、
ただ一冊。
縦置きの新刊文庫お披露目棚に、
重ねて置ける厚さではない事はわかりますが、
捌ける度に補充する‥‥とも思えないので、
やはりこの町への割当はこの一冊。
ずしりと重い『果実』を手に、レジに向かいます。

覚悟して読みはじめたのですが、「完全改稿」の賜物か、
思ったよりはるかに読みやすい。
多言語による装飾は衒学的という訳でもなく、
ラノベ系の軽いタッチと登場人物、音楽付き、
『月光ゲーム』が聖典?あ、設定が90年だから。
90年なのにエヴァはあり。という以上に世界そのものが。
花咲く趣味的駄弁は埋め込まれた手がかりか罠かただの遊びか、
「姫川中学校吹奏楽部の歌」を斉音してしまう自分が情けない。
さて、拾い集めた鍵で犯人当てに参加、更に世界の開示、
ああ、ここは、居心地が良い──

そのはずです。
自らを卑下する主人公は、みんなに愛されてて、
偏った知力を称されて、鬱陶しい親はいなくて、
出て来る大人は理解があって。

そんな世界を紡ぐまほろ君と、そんな世界に馴染む自分が
いたましい。


現実に戻って言えば、学園の謎は別だてのストーリーにして、
ストイックにクローズド・サークルでのミステリを独立させていれば
普通にアリスの後継として新本格系で売り込めたのに、とは思います。
好きなものを全部入れ込んでしまうのはプロではない。

けれど。
いにしえの帝が命ずれば、飛ぶ鳥もひれ伏す。
言葉で世界を司る力を手にしてしまえば、
その欲望を押しとどめるのは容易ではなく。
その欲望のままに産み出された世界が人を惹き付けるのも真実で。

既刊一括通販購入、などという
大人げない大人買いをするつもりはありません。

まほろとはいつでもあそべるから。
[PR]
by otenki-nekoya | 2011-11-04 18:41 |

明治節まで雨だなんて

いつも部屋から見下ろす川に沿って、
傘をさして歩いていると、
暗い水面からきらきら輝く青いものが
暗く枝垂れた枝先にとまりました。

長い嘴、橙色の腹。
カワセミです。

青い海は今日も見られなかったけれど、
青いかわせみが見られたから良いでしょう。


『ベッキーさんシリーズ』を読みふけっている連れが言います。
「日本が戦争をしなかったら、こんな世界が残っていたのかな」
財閥、帝国軍人、華族様。
「それとも共産主義革命みたいなものが起きて、やっぱりなくなっていたかな」
みんな憧れますよね。
でもこの時代を再現するために、北村先生は短い話でも
これほどの量の参考資料にあたっています。

「かくのは大変だ」
欧州風の特権階級を出したいときは、マンガやアニメ、
エンターテインメント小説等ならば平行世界という手があります。
「日本が戦勝国に‥‥というのは無理があるね」
架空戦記ものではよくありますが、それだと「未来」
──私達にとっての「現在」が、大幅に変わってしまいます。
「ミッドウェー直後にでも、とにかく講和に持ち込むとか」
あるいは天皇制を残したように、GHQの判断で
他の組織も残された、という設定の小説もあります。

などと話していると、幼い親王様が正装で扇と松の枝を手に、
碁盤から飛び降りるという謎の儀式の映像がTVニュースで流れました。
[PR]
by otenki-nekoya | 2011-11-03 18:13 |

ザラマンダーよ燃えたけれ

小学生の時、家にあった『鉱物図鑑』を眺めていて、
とある不思議な石の記述を読み、本物がとても見たくなり、
もしやないだろうかと母の装飾品ケースを漁った事があります。

紫水晶、黄水晶、紅玉、緑玉、金剛石。
なあんだ、普通の宝石しかないじゃない。
翡翠、瑪瑙、猫目石、珊瑚、真珠、土耳古石。
そもそも子供が玩具に出来るような所に
本当に貴重な品を置く筈がありません。

小学校の図書室のクイーンから入って
家のハヤカワポケミスへ読み進んでいた中学時代、
黒い背表紙に金箔押しの題名を見て、
カーの、というかカーター・ディクスンの
『爬虫館殺人事件』みたいなものかな、と
古いけれど箱入りの立派な本を手に取りました。

(蛇を見るといまだに『爬虫館』のあのオチをやってみたくなります。
 今は創元推理文庫に『爬虫類館の殺人』で入っているそうです。)

豪華な館で起きた怪奇な殺人事件。
きれぎれに場面が思い浮かぶくらいで、
ストーリーは全くおぼえていません。
というか論理は全く通っていなかった。
ただ、私がずっと見たいと思っていた石がトリックに使われていて、
それがものすごく嬉しかった。
大人になったら絶対この石を買おうと思いました。

(そして実際に大人になったら、
 幸いな事に宝飾品に興味がなくなっていました。)

『鷺と雪』の最終話で、兄上が意味不明な文章の羅列を
主人公に自慢気に読み聞かせる場面があります。
並の煉瓦では建てられない建築は確かにあるんだ、と。
懐かしい。
欧州風に見せかけて、実は此岸には存在しない煉瓦で組まれた
伽藍の名は『黒死館』。
あらためて、ああ、この時代に書かれた作品だったのか、と納得します。

大人の本とはこういうものなのか、と
日本探偵小説界・三大奇書と呼ばれるものを
奇とも思わず三つとも十代のうちに読んでしまい、
親元を離れてはじめて、家にあった本は
奇を衒ったものばかりだったのだ、と知りました。
[PR]
by otenki-nekoya | 2011-11-02 18:49 |
line

日記


by otenki-nekoya
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite