narcia

nekoya2010.exblog.jp ブログトップ

<   2014年 05月 ( 1 )   > この月の画像一覧

城跡を知る

部屋から眺めると里から山がはじまるはしっこ、
五月の初めには淡いとりどりの色でうずもれて、
五月の終わりにはとりどりの鮮やかな緑になったあのあたりに
小さな城があったのです。

先月末、マーズと落人伝説について
やりとりをかわしていたとき、
ふと思い出した事がありました。
『平家物語』の有名な一場面の中に、
この里の武人達が登場している。
マーズに問われました。
「地元には彼等の住まいの場所とか伝わっているの?」

私がこっちに来てから聞いた事はありません。
領主の城近くで生まれ育った地元民にそのシーンを語って聞かせ、
さて、この武人達についてなにか教わった事は、と尋ねました。
「聞いた事がない」
そうですか。

それから一月たたないうちに、
休日の朝に自転車で走って来た連れが
「大発見!」と駆け込んできました。
道中、その武人の城といわれるものをみつけたのだそうです。
それはすごい。つれていってください。


‥‥ここですか?
よく前を通る、小山の前ですが。
看板に従い、住宅地から木の葉の敷いた斜面の道を上ると、
小さな山というより丘のてっぺんが平らになっています。
樹木に覆われていますが、これはまさしく城跡ではありませんか。
横に倒された樹の幹に腰掛けます。
木漏れ日と鳥達のさえずりが降り注ぎます。

小さな城からは二つの川に挟まれた田畑と民の姿、
その向こうの海と空がよく見えたことでしょう。
武家の世になる前の穏やかな暮らし。
よいお城です。

「しょっちゅうここは通るのに、なんで気がつかなかったんだろう?」
この看板、新しいですよ。ああ、書いてある。
立てられたのは去年の秋──
某公共放送大河ドラマで源氏と平家が取り上げられたのを見て
地元の人が思い出し、新しく作ってくれたのでしょう。
この道を通るのは今年になって今日が初めてなのでは。
「あ、そうだ。こっちは今日まで近づかなかった」
平地にも斜面にも、城あと一面に杉が植えられています。


部屋から眺めると里から山がはじまるはしっこ、
今はとりどりの鮮やかな緑になったあのあたり。
たからものがひとつふえました。
[PR]
by otenki-nekoya | 2014-05-29 21:37 | 散歩
line

日記


by otenki-nekoya
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite