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カテゴリ:TV( 33 )

エイプリル・フール

桜がはじけるように咲きました。

三月が真冬のままに冷え込んで
ここぞと初夏のように暑くなったので。


七歳までは──神のうち

こちらのものだと思ってはいけない。
うっすらとそんなふうに感じてから
まだふたつきしか経っていません。

第一報に喜んだ連れもその週末には
新聞を突き合わせて首をかしげていました。
信頼した「場」が、妙につながらないのです。


よりによって四月一日に会見なんて。


ネズミというより猫ですね。
「ネコ?」
あちらにいってしまったのか
こちらにいるのかわからない。
「ああ。しゅれーでぃんがーの」

実験はものすごく上手で
論文は書けないという人は普通にいます。
「アメリカではうまくできるのに
日本ではなぜかできない事も普通にある。
水が違うから、って冗談で言うけど」


今年の桜は本当に見事でした。
そして砕けるように散りました。
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by otenki-nekoya | 2014-04-01 22:53 | TV

七日目のマウス

夜遅いTVニュースに、連れが身を乗り出しました。
「えっ‥‥これすごい!すごいね!」
緑色に光る幹細胞の画像に、ぱたぱたテーブルを叩いて喜んでいます。
一年数ヶ月前の報道の時の訝しそうな反応とは正反対です。

今回は「場」が見えるから。
「場」を作った人達が脇を固めているから、
この研究は、この研究者は、信用できる。

ところで、何の細胞で成功したんですか。
「あ。出てない」
笑顔の記者会見の映像が
‥‥終わってしまいました。
「‥‥何の細胞か出なかった」
まあ、ニュースの構成上、重要点でなかったのですから。
「マウスだろうね。明日の新聞で見よう」


3Dプリンタで復元した三角縁神獣鏡が魔鏡だった、
というニュースもなかなか面白かったのですが、
翌日の一面トップはもちろん細胞の写真です。

「生後七日目のマウスだって」
ちっちゃい。
「マウスは三週間で大人になるから」
二十日鼠、ですもんね。
「人間だと七歳?」

七歳までは──神のうち。
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by otenki-nekoya | 2014-01-30 21:27 | TV

明治は続く(後)

散歩にはあまり向かない強風の吹く中、海沿いを歩きます。
昨夜、土曜ドラマ『足尾から来た女』の後編を見た、と連れに話します。

本当に石川啄木が登場しましたよ。
仰る通りイケメンで、寂しい詩を書いて。
主人公は啄木と仲良くなります。

でも、東京時代の啄木というのはまあ──
みなさま御存知の通り、と申しましょうか。
「貧乏」
それはほとんどの登場人物がそうで、
英子さんにしても与謝野晶子にしても雑誌は大赤字だそうです。
思想や芸術は金にならない、という話ではなくて、
啄木は友人に次々と借金をして、それを遊興費にあてる。
「‥‥すごい才能を持つ人って、なんというかそういうところが」

ダブル石川があまりにも「だめんず」なので、
かえって主人公の自立のきっかけになるという。

『足尾から来た女』は昨年の大河ドラマの続編と言えなくもありません。
官軍のつくった国は、こんな国になりました。
主人公の社会的地位は天と地の差がありますが、
自慢の兄がいる(本人のポテンシャルも高い可能性)
国家権力に故郷を奪われる
女性も勉学をするよう勧められる

主人公はラストのモノローグで、
病院で働くのもいいな、と思いながら東京へ戻ります。
英子さんのような社会活動家ではなくて、
傷ついた兵士の看護をする八重さんのように。


前編の一話だけで終わっても充分な程のクオリティの作品でしたし、
もう一話作って、「大逆事件」の衝撃を受けたダブル石川の
その後の活動を見せてもらいたかったという気も少し、します。

さっちゃんにはそんな事、関係ないか。
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by otenki-nekoya | 2014-01-26 21:48 | TV

明治は続く(前)

年も改まり大河ドラマも新しくなったというのに
頭の中がまだ明治から戦国に切り替わっていません。

いろいろ引っ張ってきた明治本もまだまだ山積みです。
来年はまた幕末になるそうなので、
それまで塩漬けにしておくべきか?

片付けに悩んでいる時、某公共放送のドラマの番宣がありました。
足尾鉱毒事件?‥‥まさに今日的な題材とも言えますが、
いかにも視聴率取れなそうです。
明治の話だから見てみましょうか。

去年の大河ドラマは日露戦争直前で終わりましたが、
土曜ドラマ『足尾から来た女』は、
まさに日露戦争直後からはじまりました。

最初は、ながら見をしていたのですが、
途中で通りかかった連れを呼び止めます。
凄いですよ、村を出た主人公が女中勤めをするお宅ですが。
さっき宴席に居たのが幸徳秋水、堺利彦、大杉栄‥‥。
「へえー!幸徳秋水!堺利彦!それから誰って?」
連れも驚いて、立ち止まって復唱します。
「北村ユキヤは?何の役?」
さあ‥‥石川君と呼ばれてましたが。
「石川?石川啄木?」
その手があったか。
でも、いくらなんでもこの場に啄木はいないでしょう。
イメージも違うし。
「だよね。啄木はもっとイケメンだ」
‥‥えー、誤解のないよう申し上げておきますが、
ユキヤ氏は連れも大変贔屓の俳優さんです。
昨年大河の最後の方では、
屋敷を訪う一声を聞いただけで誰だかわかって
「あっ!懐かしい声だ!」と大喜びしたくらいです。

「大体、鈴木ホナミは何者なの?」
それが、若い頃は自由党、今は平民社と関わる
女性解放運動家・福田英子で。
「なるほどー、鉱毒事件の縁ね」

石川君(石川三四郎でした)も逮捕され、
村に戻った主人公の目の前で生家が取り壊されます。
県の役人として立ち退きを執行する兄が
自分が二〇三高地で使ったという銃弾を見せ、
「この弾は足尾の銅で出来ている」と諭します。
だからって。だからって、と叫び続ける主人公。

「こういう役をやらせたらオノマチコの右に出る者はいないねえ」
彼等に近づく、黒紋付に白い髭をなびかせた老人──田中正造、
不穏な一団の下に出る『続く』の文字。
「えっ、これ、続きがあるの?」
前・後編らしいです。
「なあんだ」
確かに、この悲壮な対立場面で終わり、でもいいくらいです。
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by otenki-nekoya | 2014-01-26 21:43 | TV

会津の姫君

今年の大河ドラマは最終回だというのに、
主人公の人生はまだ四十年近くありますが。
「最期までやらないんじゃない?」
そういう時もありますね。

その通り、ドラマは日露戦争前までで終わり、
後日譚は最後の紀行コーナーで説明されました。
容保公の孫が皇室に迎えられたと聞いて
連れが感慨深げに言います。

「ああ、よかった!完全に賊軍の汚名は消えたんだ!」

この方は白洲正子の女子学習院初等科以来の仲良しで。
「シラスマサコ‥‥えーと」
白洲次郎の奥方の。
「あ、伯爵家令嬢」

次郎が東北電力会長の時、只見川ダムの式典に招く
スペシャルゲストは誰が良いだろうという事で、
正子が妙案を思いつくんです。
宮様になった松平節子様にお願いしてみよう。
「昭和天皇の弟のお妃だよね」

当日。駅前の通りに紋付姿の御老人が
ずらっと平伏して。

「‥‥。会津の姫様のお里帰りか」
九十年近くの歳月が流れていたとしても。
一同の感激いかばかりか。

主役の出番が少ないとか話が難しいとか言われても
根気よく会津視点でドラマを続けた意義は大きかったと思います。
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by otenki-nekoya | 2013-12-15 22:10 | TV

豚の如く

ニュース番組が終わったのでチャンネルをかえたら
赤い飛行艇が紺碧の海上を飛ぶアニメをやっていました。

久しぶりに見ると、主人公はタバコを片時も離さず、
ものすごい紫煙に包まれています。
この夏公開の新作は、タバコを吸う場面が多く
教育上良くないという文句が出たという事ですが。
「二十年前はそんな事問題にならなかったね」
全然意識していませんでした。

「タバコだけじゃなくて、相当メタボなのも心配だなあ」
それは仕方ないですよ、主人公はブタですから。
「え?ブタって太っているの?」

‥‥。
確かにこの夏は家禽は熱中症に、
家畜は夏痩せする暑さでしたが、
畜産家は大変な肥育の努力をされていると思います。

「実物を見た事はあまりないけど、ああいう動物でしょ?」」
豚からすれば豚は標準体型という事ですか。

実在する生物としての豚と、一般に人がブタという単語から
連想する共通イメージというものは別物ですから、
普通、人間の外観を嘲る時の形容に使われるでしょう。

連れは上を向いて少し考えてから、
思い当たったように言いました。
「あー‥‥ああ。使うね」

連れは悪口雑言を使った事がありません。
知らないというより、例によって
わざわざ考えた事がないのです。

「ブタさん、かっこいいなあ」
他所で絶対言ってはいけませんよ。

──かっこいいなあ、ブタみたい。
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by otenki-nekoya | 2013-09-06 23:17 | TV

帰ってきたみほとけ

帰ってきた連れが
「えっ、こんなことがあったの?」と
ドアの取っ手を握ったまま九時のニュースを見ています。
今日は事件がいろいろあったのです。

九時半を過ぎてふと思い出し、
某公共放送のニュース番組から
旧教育放送に切り替えます。

画面いっぱいに現れる二十体を越す絢爛たる仏像。
「うわあ、すごい!如来と、菩薩と、えーと、明王がいっぱいいる」
密教系はやっぱり豪華ですね。

一番外側は「天部」と解説の先生が言います。
「天!仏の守護!格好良い!」
連れがうなります。
番組アシスタントのしのらーは、帝釈天を見て叫びます。
「せ、センセー!‥‥イケメン!」
‥‥連れと、しのらーのテンションが一緒。

「え?これ東寺?京都の?」
今まで、塔と塀しか見た事なかったですね。
「真言宗だったのか‥‥」

「天台宗のほうは」
あ、出ました比叡山。去年の大河ドラマを思い出します。
「でも焼いたのは信長だ。とんでもない事をするなあ」
神も仏も信じていないのは同じくせに、
美しいものが大好きな連れが天下人のテロルを非難します。

やはり好評だったのでしょう。

全く関心のなかった連れがいきなり仏像に開眼した
このうえなく有り難いTV番組『仏像拝観手引』、
この四月からセカンド・シーズンがはじまっていました。
(Eテレ 毎週火曜 午後9:30ー9:55放映)

次回はこのあたりでも馴染み深い「阿弥陀さま」だそうです。
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by otenki-nekoya | 2013-04-16 22:27 | TV

春の新番組

日曜九時
通りかかった連れが画面を見て不思議そうに言います。
「あれ?さっき見た人達が」
容保公と梶原さまと勝先生が揃って洋服で。
「これ、今日からはじまったドラマ?」
つまり撮影では‥‥お城はもう落ちたのです。


月曜九時
人気シリーズの番宣を見た連れが不思議そうに言います。
「『帰って来た変人』?‥‥別に『変人』じゃないよね?」
そうですね。でもそれを他所で言ってはなりません。
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by otenki-nekoya | 2013-04-15 22:54 | TV

桜と秋月

某公共放送大河ドラマですが。
「いつもだと、最後が近づくとだんだん淋しくなるよね」
たとえ天下人といえど英雄といえど、
たいてい死ぬ所で終わりますから。
「でも今年はまだ春なのに、もう、すごく悲しい」

出る人出る人、かたっぱしからフラグ立ててるすけ。
ヒロインは明治になってからも活躍するけんじょ、
お城は──夏いっぱいは保たねえかもしんねえ。


ああー。秋月さまが会津を去りなさる。
「江戸へいくの?」
何を呑気な、エドでね、エゾ、
「蝦夷?蝦夷地代官?寒いよ、死んじゃうよ!」
さすけね、それは戻ってきなさる。
だけんじょ、薩摩にも長州にもネットワークを持つ
秋月様をここで遠ざけるとは、
あんつぁまではねえが、藩は時勢に疎い。疎過ぎる。
「可哀相だなあ」

こうなったら、いっそ次回の薩長同盟も
おもいっきり悪だくみっぽい表現に徹して欲しい。
ひそかな罪悪感を持つ私達が
苦難を負う愚直な人々に涙するために。
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by otenki-nekoya | 2013-04-07 22:17 | TV

禁門を護る

長年、例えば『白虎隊』のドラマなどは見ないようにしていました。

猪苗代湖畔を埋める白いソバの花を眺め、裏磐梯の景勝をめぐり、
野口英世の生家は訪れても、鶴ヶ城には足を向けませんでした。

倒幕派の土地柄、もしかしたら会津を攻めた、
という先祖が私に居ないとも限りません。

でも今年は某公共放送大河ドラマで、
会津の落城に立ち会う事にします。

会津の殿様が京都守護職に任じられてからは
上は帝、権を争う公家、去就不明の将軍後見職、
幕府より国(藩)を案じて不興を買う国家老、
ヒロインのあんつぁま達・正規の藩士、
更にその下に浪士には浪士・テロルにはテロルの新撰組、

そして国許で毎日を丁寧に堅実に暮らす女性達。
視点が縦方向に幅があって忙しいけんじょ、
よっぐわかった事がありやす。

長州は幕府に攻められ外国に砲撃され、
萩の資料館では「長州『征討』ではない、
あれは『戦争』だ」と主張していて
なんとなく気の毒だとずっと思っていました。

けれど今回のドラマで、「偽勅」に心傷め、
御簾の中で砲撃に耐える帝と
その信に応えんとする会津中将のシーンを見て、

あまりに畏れ多い、
これでは『征討』されてもしかたがない、
‥‥と、納得してしまいました。

その一方、大都会の真ん真ん中で
あんつぁま達正規軍隊が兵器を使用して応戦、
これも尋常ではない。

以前、蛤御門に残る砲弾跡を実際に見たときは
それほどにも思わなかったのに。
人が演じる映像の威力でしょうか。

春嶽公がものすごい悪者に見えたという時点で
すでに会津視点なのですが。

ドラマを見た後の復習には、講演記録なので語りが軽い
半藤一利 著『幕末史』(新潮文庫)がぴったりです。
長岡藩士の子孫の半藤先生は「薩長嫌い」と言いながら
勝先生の事はお好きなので、言うほど判官びいきでもありません。
大河スタッフも指針のひとつにしているのではないかとも思われます。

だけんじょ。
あいづの行く末が案じられて、いまがらせづなぐてなんね。
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by otenki-nekoya | 2013-03-24 22:45 | TV
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日記


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